借金と税収 2020 4 5

書名 高橋洋一、安倍政権を叱る
著者 高橋 洋一  悟空出版

「借金の法則」
 金利の高い時は、借金をしない。
金利の低い時は、借金をする。
 国も借金をしていますが、
国債というものが、「借用書」です。
 今、国債の金利は、歴史的な低水準となっていますので、
正に借金のチャンスです。
 しかも、国債というものは、固定金利です。
たとえば、10年国債は、10年間金利が同じです。
 欧州では、50年国債、100年国債が発行されました。
「今が借金のチャンスだ」と思ったからでしょう。
 借金の総額が気になりますか。
マイホームを借金で買った。
マイカーも借金で買った。
借金の総額は3000万円を超えた。
 確かに、すぐに破産しそうな金額です。
しかし、貸借対照表で考えないから、
今にも破産しそうだと感じてしまうのです。
 負債が3000万円もあるのは間違いないですが、
資産も同じくらい増えたはずです。
 問題にすべきは、借金の総額ではなく、
収入の推移、つまり給料の増減です。
 国家についても同じです。
問題にすべきは、税収の推移です。
 節税に励む国民や企業が増えれば、
国家破産の危機を招きます。
 よくテレビや雑誌などで、
企業の業績が素晴らしいと称賛されますが、
仮に納税額が極端に低いとしたら、大変なことです。
 まるで魔法のような節税テクニックがあるのでしょうが、
「あんなに儲かっているのに、
納税額がやけに少ない」という企業があるかもしれません。
 これは個人でも同じです。
いくら税率が高くても、意味がないのです。
 「収入−経費=所得」で、所得に税率をかけていますので、
確定申告において、なんでも経費に計上できるとなると、
いくら税率が高くても気にならないでしょう。
本屋には、すべての出費が経費で落とせるという本があるくらいです。
 ある日、飲食店で会計をする時、レジに並んでいたら、
領収書を店主に求めている人がいました。
「確か、あの人は、一人で入ってきて、一人で食事したはずである」と思いました。
 日本が財政破綻を招くとしたら、
財務省の責任ではなく、国税庁や税務署の責任となるでしょう。





































































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